失業手当(雇用保険)受給の流れと健康保険について

生活の基盤となる収入がなくなると、毎日がとても不安になります。
次の仕事が見つかるまで不安の中で過ごすことは、心身の健康にも大きな影響を与えます。
安心して再就職の活動をするために、失業手当受給の手続きをしましょう。

まずはハローワークへ

まずは、職業安定所(ハローワーク)に行きましょう。
在職中に入っていた失業保険が受けられるかもしれません。

失業保険は、正式には「雇用保険」といいます。
加入者は、失業した場合や自己都合で退職した場合に「失業手当(正式には基本手当)」を受給することができます。

失業手当は、失業した人が安定した生活を送りつつ、1日でも早く再就職するための支援として給付され、新しい職に就くまでの経済的支えになる制度です。
ただし、残念ながら離職したすべての人が失業手当をもらえるわけではありません。

失業手当を受給するまでの流れ

大きく5つのステップにわかれています。

ステップ①
離職証明書の確認と離職票の受領

できれば在職中に「雇用保険被保険者証」の有無を確認してください。また、会社がハローワークに提出する「離職証明書」については、離職前に本人が記名押印又は自筆による署名をすることになっていますので、離職理由等の記載内容についても確認してください。
会社から離職票が交付されない場合や、事業主が行方不明の場合等については、住居地を管轄するハローワークにお問い合わせましょう。

ステップ②
ハローワークへ失業手当の申請に行く

住居を管轄するハローワークに行き、「求職の申込み」を行ったのち、「雇用保険被保険者離職票(-1、2)」を提出します。

ステップ③
雇用保険受給者説明会に参加する

指定の日時に開催されますので、必ず出席しましょう。
「雇用保険受給資格者のしおり」、印鑑、筆記用具等を持参します。

ステップ④
失業認定日に求職活動の報告をする

原則として、4週間に1度、失業の認定(失業状態にあることの確認)を行います。指定された日に管轄のハローワークに行き、「失業認定申告書」に求職活動の状況等を記入し、「雇用保険受給資格者証」とともに提出します。

ステップ⑤
失業手当を受給する

失業の認定を行った日から通常5営業日で、指定した金融機関の預金口座に基本手当が振り込まれます。
詳しくはハローワークインターネットサービスを参考にしてください。

失業中にお医者さんにかかりたい。
でも健康保険は?

失業中の健康保険の選択肢は3つあります。
任意継続保険と国民健康保険、健康保険に加入している家族の扶養に入るという3つです。

1 任意継続保険

任意継続保険とは、退職した会社で加入していた健康保険組合の保険を、退職後も引き続き利用します。
保険料は全額を自己負担します。(在職中保険料はは会社と折半していました。)
離職日から20日以内に手続きをする必要があり、最長で2年間加入可能です。

2 国民健康保険

国民健康保険は、市町村が運営する健康保険に加入することになります。
利用する際には、お住まいの市町村の国民健康保険窓口にご相談ください。
国民健康保険と任意継続保険の保険料を比較して、安いほうに入るという選択方法もあります。

3 配偶者が加入している健康保険の扶養家族になる

配偶者等が健康保険に加入している場合など、その扶養家族になるという方法もあります。
しかし、失業手当の受給は収入とみなされ、扶養家族になるには収入制限がありますので、配偶者等の勤務先の条件を確認しましょう。

当サイトにも参考になる記事がありますのでご覧ください。

国民健康保険料が払えないときは「減免(減額・免除)」の手続きをしましょう

解雇の場合は国民健康保険料の軽減措置があります。

倒産や解雇などの会社都合により離職し、雇用保険の特定受給資格者に認定されている場合には、国民健康保険料が減免される場合があります。
離職の翌日から翌年度末まで、前年度の所得を30/100として保険料を計算する軽減措置が設けられていますので、市町村の窓口にご相談ください。

住民税の減免制度を設けている自治体もあるので要確認です。

住民税は、前年の所得をもとに今年の納税額が決定されるため、失業期間中でも納める必要があります。
失業などによる収入減に対して減免措置を設けている自治体と、そうでない自治体があります。まずは市町村の税金の窓口にご相談ください。

心身を健やかに保ち、次の仕事を見つけましょう

一般的に再就職先は

  • ハローワークで探す
  • 就職情報サイト、転職情報サイトなどで探す

という方が多いと思います。
ここでもうひとつ、選択肢をご紹介します。

  • 産業雇用安定センターに登録する

公益財団法人 産業雇用安定センターに登録すると、再就職先とのマッチングを無料でおこなってくれます。
ぜひご覧ください。

参考 トップページ産業雇用安定センター

ほかにも悩みがあるときは

悩みや不安を抱えて困ったときは、一人で悩まずどなたかに相談してみましょう。
すぐにでも解決できる問題があるかもしれません。
でも、「どこに相談していいかわからない」ということがありますよね。

厚生労働省の「支援情報検索サイト」では、さまざまな相談方法と窓口を紹介しています。
悩み別、方法別、地域別ごとに、あなたに合った相談窓口を検索することができます。

心身を健やかに保ちながら、なるべく早く生活を安定させたいですね。

参考 相談窓口等のご紹介支援情報検索サイト