「尿が漏れる」「ニオイが気になる」「おむつかぶれ」は、多くのおむつ使用者が悩む3大トラブルです。
おむつだから仕方ないと思っても、心配事や不安を抱えたままでは心が疲れてしまいます。
大人用おむつは、正しく使う事によって、日常を快適に過ごすことができます。
それぞれの解決策を一つずつみていきましょう。
おむつが漏れる場合のチェックリスト
おむつから尿が漏れた経験があると、おむつを使うことが不安ですよね。
漏れの原因は吸収量とサイズがあっていないことがほとんどです。
チェックポイントを確認しましょう。
- 太もも部分に隙間ができていませんか?
- 衣類や下着が紙おむつと体の間に挟まっていませんか?
- ウエストサイズはあっていますか?
- 尿道口におむつを密着させて履いていますか?
(尿道口とおむつの間に隙間があると、尿が伝って背中などから漏れる原因になります。) - 足まわりの立体ギャザーはしっかり立っていますか?
- パッドを併用する場合、立体ギャザーの中にパッドが収まっていますか?
- パッドがヨレたり、ズレたりしていませんか?
- 男性の場合、袋形状になっている「男性専用パッド」を使用すると漏れ防止に効果的です。
紙おむつがずっしりと重くなって漏れが生じる場合は、おむつが吸収できる量を超えている可能性があります。長時間交換できない場合や尿量の多い人は、夜用や長時間用のおむつやパッドを使いましょう。
体型に合ったサイズを選びましょう
おむつと体の間に隙間ができると尿が漏れる原因になるので、ウエストやヒップサイズを測って、体にぴったりフィットするサイズを選びましょう。
同じSサイズでも、メーカーによって大きさが異なりますのでご注意ください。
ニオイはこまめに交換、さらに密封して捨てて防ごう
自分のニオイ
こまめに交換し、清潔に保ちましょう
尿は時間の経過とともに、ニオイを放ちます。
尿を含んだおむつを長時間そのままにせず、交換することが大切です。
尿取りパッドとおむつを併用すると、汚れた際はパッドの交換だけで済みますよ。
さらにパッドはおむつに比べて安価なため、経済的な負担が減るというメリットもあります。
※パッドを使用して汚れていない場合でも1日に1回はおむつも交換しましょう。
排泄後はトイレットペーパーで拭くだけでなく、便座のウォシュレットで洗浄したり、ウエットティッシュで尿が触れた部分を拭くと良いでしょう。トイレに流せるタイプがゴミを減らせて便利です。
水分不足で臭いがキツくなることも
おむつをしているから安心と思っていても、おむつで排尿することに抵抗を感じ、水分の摂取を控えてしまう方もいます。
しかし水分が不足すると、尿や汗に含まれる老廃物の濃度が高まり、ニオイがキツくなってしまい逆効果です。
熱中症や脱水症状の予防のためにも、意識してこまめに水分を取るようにしましょう。
病気が隠れている場合も
膀胱に細菌が繁殖していたり、炎症を起こしている時もニオイが強くなることがあります。
常用している薬の影響で尿のニオイが変わることもあるので、気になる時は病院を受診して相談してみましょう。
お部屋のニオイ
おむつは一つずつ密封して捨てましょう
最近のおむつには消臭ポリマーが使用されていますが、時間のたった使用済みおむつはどうしてもニオイが強くなります。
そのニオイが部屋に漂い、染みついてしまうと慢性的な部屋のニオイの原因になります。
おむつは一つずつ小さなビニール袋に入れ、空気を抜いて密封し、蓋つきのゴミ箱に捨てましょう。
最近では、自動で密封してくれる電動のゴミ箱もありますよ。
オムツのゴミを溜めておくとニオイが強くなるだけでなく、重くなるのでゴミ出しが大変になってしまいます。
ゴミを溜めないように、小さめのゴミ箱を用意してくと、ゴミ箱が汚れた時も洗いやすくて清潔です。
寝具も消臭洗剤で洗濯しましょう
寝具に染みついたニオイもお部屋のニオイの原因になります。シーツ、枕カバーなどの洗濯に消臭効果のある洗剤を使うこともおすすめです。
またシーツを汚してしまったことを家族に言えなかったり、自分で洗濯することができずに、悩んでいるというケースもあります。
使い捨て用のシーツを利用したり、バスタオルを敷いて毎日取り替えるなど工夫すると、洗濯も楽になりますよ。
消臭スプレーや芳香剤を使いましょう
消臭スプレーや芳香剤は即効性があるので、お客様をお迎えするときなどに効果的です。
香りの種類やデザインも豊富で、選ぶことも楽しいですね。最近では殺菌効果のあるものや、尿や便の消臭に特化した「介護専用消臭スプレー」もあります。
おむつかぶれは予防に力を入れましょう
おむつかぶれは、非常に多いトラブルですが、痛みやかゆみを伴い治るまでに時間がかかります。特に寝たきりの方には、おむつかぶれは床ずれの原因にもなります。床ずれは、症状が悪化すると手術が必要になったり、感染症の危険もあります。予防はもちろん、なってしまったら早期治療することが大切です。
肌を濡れたままにしない
おむつの中で排泄し、そのままにしておくと湿気で肌が敏感になり、痒みやおむつかぶれの原因になります。湿度の高いおむつ内は、細菌が繁殖しやすく衛生的ではありません。
排泄後はできるだけ早く交換しましょう。
おむつとパッドを併用することで、汚れた際はパッドの交換だけですみます。
肌を清潔に保ちましょう
排泄後やおむつ交換の時は綺麗に拭いて、乾いてからおむつを履きます。
拭く時は尿路感染を防ぐために腹側から尻側に向かって拭くようにしましょう。
また入浴をしない場合でも、1日に1回はお湯を使って陰部を洗うようにしましょう。
きもちの良い毎日を
大人用おむつを快適に使用するために大切なことは、清潔に保つということです。
からだに合ったサイズ、吸収量のものを選び、汚れたらこまめに取り替えると、おむつのトラブルを防ぐことができます。
快適に使うためのチェクリスト
- 吸収量の十分なものを選びましょう
- 体型に合ったサイズを選びましょう
- こまめに交換し、清潔に保ちましょう
- 水分不足で臭いがキツくなることも
- おむつは一つずつ密封して捨てましょう
- 寝具も消臭洗剤で洗濯しましょう
- 消臭スプレーや芳香剤を使いましょう
- 肌を濡れたままにしないようにしましょう
- 肌を清潔に保ちましょう