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「かかりつけ薬剤師」をもちましょう

かかりつけ薬剤師というものを聞いたことはありますか?
2016年4月から始まっているこの制度ですが、利用している人はまだまだ少ないようです。
ここではかかりつけ薬剤師とはどういうものなのか、利用するメリット、注意点について説明します。

かかりつけ薬剤師とは?

皆さんは病院にかかるときに、主治医の先生がいると思います。

  • 風邪で受診するときは昔からいつもの病院を受診する。
  • 高血圧や糖尿病などの生活習慣病、その他慢性疾患などで定期的に病院を受診している。

などの場合、だいたい診察してくれる医師は「いつもの先生」ですよね。
このかかりつけ医と同様に薬局でも「いつもの薬剤師さん」を決めませんか?というのが「かかりつけ薬剤師」の制度なのです。

「かかりつけ薬剤師」は薬のスペシャリスト

薬剤師であれば誰もがかかりつけ薬剤師になれるというわけではありません。
かかりつけ薬剤師になるには、

  • 一定年数以上(3年以上)の薬局勤務経験があること
  • 同一薬局に週当たり一定時間以上(32時間以上)勤務しているとともに、その薬局に一定年数以上在籍していること
  • 薬剤師認定制度認証機構が認証している研修認定制度等の研修認定を取得していること
  • 医療に関わる地域活動に参画していること(地域の行政機関や関係団体等が主催する講演会、研修会等への参加、講演等の実績)

以上のように、薬剤師としての「経験」「スキル」「活動」が豊かな、薬のスペシャリストなのです。

かかりつけ薬剤師をもつには

かかりつけ薬剤師になってもらうにはどのような手続きが必要なのでしょうか?
簡単に言うと「かかりつけ薬剤師について説明を受け、同意書に記名する」だけです。
また、その際に「薬の飲み合わせなどのチェックをしてほしい」「時間外の電話相談に対応してほしい」などの要望を伝えることももできます。

かかりつけ薬剤師をもつメリット

ひとりの薬剤師があなたの服薬状況をまとめて管理できる

高齢など、色々な病院を受診しているというケースはよくありますよね。
循環器の病院と、整形外科の病院と、皮膚科の病院と…と複数の医療機関を受診していると、同じような薬がそれぞれの病院から出されているということがあります。
このような場合に、かかりつけ薬剤師がいると、服用している薬を一か所で管理しているため、似たような薬や一緒に飲めない薬が処方されているときに気づくことができるので安心です。
それぞれの薬を別々の薬局でもらうと、お薬手帳に記載漏れがあった場合にこの重複などを見落とす恐れがあります。

薬剤師がサポートする例 Aさん

循環器の病院から胃酸の分泌を抑える薬が処方されているAさんが整形外科を受診しました。
整形外科で痛み止めと胃薬を処方されましたが、胃薬が胃酸の分泌を抑える作用のものでした。

同じ効果の薬を重複して飲むと、効果が強く出すぎてしまったり、副作用が出てしまったりすることがあります。
すでに同じような胃薬を飲んでいることに気づいたことで、Aさんは不要な薬を飲まずに済みました。

営業時間外の問い合わせにも対応してもらえる

「お薬のことや、体調の変化などで相談したいけど、病院も薬局も営業が終了しているから誰に相談していいかわからない…」と不安になった時にも、かかりつけ薬剤師に相談することができます。
営業終了後の電話は、店舗の携帯電話に転送され、薬剤師に繋がるようになっているところが多いです。
事前に、時間外の相談の時にはどこに電話したらいいのかを確認しておくと、いざというときに安心ですね。

薬剤師がサポートする例 Bさん

「風邪をひいて市販の風邪薬を使おうと思うのですが大丈夫ですか?」と日曜日に電話をしたBさん。
薬剤師はこの患者様が緑内障の治療中だということを覚えており、どの市販薬を買おうとしているのか確認しました。
すると、Bさんが買おうとしている薬に緑内障の人は飲めない成分が含まれていることがわかりました。
こういった場合、薬剤師は服用しても大丈夫な薬を提案したり、日曜日でも受診可能な病院を紹介したりできます。

かかりつけ薬剤師をもつデメリット

かかりつけ薬剤師をもつうえで気をつけなくてはならないことは会計負担が増えるということです。
薬を調剤してもらうと、原則として薬剤服用歴管理指導料(薬局によって41点もしくは53点)というものが算定されています。
かかりつけ薬剤師を持つ患者さんにかかりつけ薬剤師がお薬の説明をしてお渡しした場合は、かかりつけ薬剤師指導料(73点)というものを算定します。
保険診療点数は1点=10円ですので、3割負担の患者さんの場合60円または100円程度の負担増となります。
これは処方箋受付1回ごとに算定できるので、2週間ごとに受診している患者さんは年間1,440~2,400円の差が出てきます。

かかりつけ薬剤師で安心を

婦人科系の疾患にかかっている女性が、女性の薬剤師の方が相談しやすいということもあれば、特定の疾患に関する認定薬剤師や専門薬剤師の資格を持っている薬剤師もいます。
親身に相談にのってくれたり、知りたい情報を提供してくれる薬剤師に、いつでも相談できたら安心ですね。