【専門家コラム】肝臓がんの最大の原因C型肝炎、まずはウイルス検査から(医師・城所龍一氏)

城所龍一氏

執筆者
医師 城所 龍一

プロフィール
城所医院 院長
内科学会認定医、消化器病学会、消化器内視鏡学会、肝臓学会各専門医
消化器病学会指導医

肝炎ウイルスに感染していませんか?

肝炎ウイルス検査皆さん、C型肝炎という病気を知っていますか?
C型肝炎は、C型肝炎ウイルスが肝臓に感染することによって起こる病気です。
C型肝炎ウイルスに感染しても、最初はあまり症状のないことが多いのですが、感染した方の内、約70%の人ではウイルスが体内にそのまま残り、やがて慢性肝炎、肝硬変、肝臓がんへと進展していくのです。
日本人の肝臓がんの約60%は、C型肝炎が原因と言われています。
また、現在日本には、C型肝炎ウイルスに感染している方が約150万~200万人いると言われています。

肝炎ウイルス検査を受けましょう

投薬でウイルスを除去しましょう将来の肝臓がんを防ぐために、ぜひ一度は肝炎ウイルスの検査を受けましょう。
40歳以上で、今まで一度も肝炎ウイルスの検査を受けたことのない方は、市の負担で無料で検査が受けられます

また、C型肝炎ウイルスの感染があると判った方は、ぜひ体内からウイルスを排除する治療を受けましょう。
以前はインターフェロンという注射を使った、副作用の多い、苦しい治療方法しか無く、成功率も50%以下でしたが、数年前から飲み薬だけで、副作用も非常に少なく、成功率も99%を超す治療方法ができています。
治療期間も、最短で8週間程度です。
この治療方法は、薬代だけで一ヶ月160万円以上もする高額な治療方法ですが、現在は肝炎の医療費助成制度があり、申請すれば一ヶ月1万円の自己負担で治療が受けられます
ぜひ一度、専門医に相談してみて下さい。


参考
2019(平成31)年度 検診のお知らせ袋井市役所


参考
肝炎治療医療費助成制度国立国際医療研究センター肝炎情報センター