将来公的年金はどのくらいもらえるのか、また毎年郵送されてくる「ねんきん定期便」の見方がよくわからない、という人は多いのではないでしょうか。
ここでは、「ねんきん定期便」を活用して、将来年金をいくらもらえるのかを、おおまかに試算する方法を解説します。
ねんきん定期便とは
日本年金機構から年に一度誕生月に送られてきます。
とくに手続きをしなくても、国民年金や厚生年金に加入中の人すべてに郵送で送られてきます。
35歳、45歳、59歳の人には封書(A4サイズ)、それ以外の人にはハガキとなっています。
記載されている内容は年齢によって異なりますが、記載されている内容は
- これまでの年金加入期間
- 納めた保険料累計
- 年金見込み額
などです。
公的年金は職業などによって被保険者(年金をもらえる人)の種類が異なり、加入する年金のタイプも異なっています。
「ねんきん定期便」には、年金の種類別に加入状況が記載されています。

将来もらえる年金額は?
将来、どのくらいの年金がもらえるのかは誰しも気になると思います。
50歳未満と50歳以上の方で記入されている箇所や内容が異なります。
2022.5.2追記:試験運用中の「公的年金シミュレーター」
厚生労働省で試験運用中の「公的年金シミュレーター」を使うと、将来もらえる年金を簡単に試算できます。
ねんきん定期便が手元になくても試算可能です。
1.50歳未満の方の場合
50歳未満の方に届く「ねんきん定期便」は、ウラ面に「これまでの加入実績に応じた年金額」が記載されています。
これは現時点までの年金額ですので、今後の保険料納付により金額は増えていきます。
国民年金の保険料は、60歳になるまで支払います。ただし、保険料の納付月数が480月(40年)未満である場合は、任意加入によって最大65歳まで保険料を支払うことができます。
一方、厚生年金の加入可能年齢は70歳までです。
定年延長で会社勤めを継続したり、定年後企業に再就職するなど、厚生年金の加入要件を満たす限りは強制加入となり、最長70歳まで保険料を納付します。
つまり、厚生年金を受け取っているのにもかかわらず、厚生年金の保険料を支払うという状況もあり得るということです。
最終的に年金額がいくらになるのかは、簡単な計算でおおまかな金額を知ることができます。

2.50歳以上の方の場合
50歳以上の方に届く「ねんきん定期便」には、ウラ面「老齢年金の種類と見込額(年額)」欄に見込み額がすでに記載されています。
この見込額は「現在と同じ条件で60歳まで年金制度に加入したと仮定」した場合に65歳からもらえる年金額です。

ねんきんネットでもっとくわしく
ねんきんネットでも、年金見込額の試算ができます。
ねんきんネットで試算する場合、現状維持で60歳を迎えた場合の年金額だけでなく、受給開始年齢や職業を変えた場合など、より細かい条件で試算することができます。
ねんきんネットを利用するには、事前に登録が必要です。
ねんきん定期便に記載されている「アクセスキー」を使って登録するほか、「マイナポータル」と連携することもできます。
登録はこちらの「ねんきんネットの登録方法」のページをご覧ください。